理事長所信

2012年度 社団法人佐賀青年会議所 理事長所信


第57代理事長 木下壮太郎

 第57代 理事長
木下 壮太郎

 

創始の精神と生き抜く力

~雄々しく伝統を守り、地域を魅了する
 凛然としたリーダーシップへ~

はじめに

 2011年3月11日14時46分、東日本に甚大な被害をもたらした東日本大震災が引き起こり、小さなこどもからお年寄りまで多くの尊い命が犠牲になりました。心よりお悔やみを申し上げ、ご冥福をお祈り致します。また被災されました皆様には、心よりお見舞い申し上げ、一日も早い復興をお祈り致します。

 社団法人佐賀青年会議所は七田久夫理事長をはじめとする43人のメンバーによって1956年に誕生し、半世紀以上に亘る伝統と歴史の中で地域に根ざした運動・活動を積み重ねてきました。

 永きに亘り諸先輩方が脈々と受け継がれてきた「まちづくり」や「ひとづくり」に対する伝統や歴史を55周年式典において現役メンバー全員が再認識させて頂きました。私たちは諸先輩方がこれまでの歴史の中で築き上げられた様々な功績に深く感謝の意を表し、60周年、100周年へ向けて諸先輩方の伝統や歴史を継承していくために、時代に合った変革と創造をしていかなければなりません。私たちJAYCEEは常に変革の能動者であり、JCは時代の開拓者であり続けたいと考えます。

 私たちが青年会議所に所属できる期間は20歳から40歳までであり、自分の人生においても家族の形成・会社の運営など個人にとっても重要な時期です。この重要な人生の青年期に青年会議所に所属し、私たちの住む地域社会・国家・全世界のためにという意識に目覚め、行動した人間は、それを体験しなかった人間に比べて、企業の指導者として、地域社会のリーダーとして、あるいは国家のリーダーとして活躍するとき、その貢献度は格段の差がみられると信じています。

 私たちはJCIの定款に示されている条項の一つで、JCメンバーの行動の最も基本的な理念であるJCIクリードを唱和し、青年会議所としての理念を確立し、JCメンバー一人ひとりの運動目標を明確に位置づけた綱領を基にJC宣言によって社会との約束を行い「明るい豊かな社会」を築き上げるという目標に向って行動しています。そして新たにJCI MISSIONが加わりました。

JCI MISSION
 『To provide development opportunities that empower young people to create positive change』

 JCIミッションを直訳すると「青年が、積極的な変革を創造し、開拓するために能動的な活動ができる機会を創造する」となります。青年会議所の目的はJCIミッションに示されているように、「世界中の青年に対し様々な分野において、積極的に活動しうる多くの機会を提供することで、ひいては青年が、それぞれ、地域、国家、世界において変革をもたらし、この地球市民社会の発展に寄与する」ことです。

 私たちは変革の能動者として「佐賀を変える」ということよりも「佐賀が変わる」ということが目標であり重要ではないでしょうか。そして「佐賀が変わる」ために、まずは私たちが変わることが必要であると考えます。

 伝統は、守っていくだけではいずれ廃れる。廃れる前に軌道修正を行い、時には抜本的な変革を行い、高いレベルを保ちつづけていくことが伝統であると考えます。自分が教わった事をただ後生に伝えていくことだけが、伝統を守ることなのでしょうか。それを続けていくだけでは確実に伝統は薄れていきます。改善しながら続けていくことこそが、本当の伝統であると考えます。伝統とは、教わるものだけではなく自ら切り開くものであり、かつて誰かが切り開いたものが、今現在の伝統だと考えます。伝統は、受け継ぐだけではなく、自ら創るものだという気概をもって、個人の修練・社会への奉仕・世界との友情の三信条のもと積極的な変革を創造しようではありませんか。 

公益社団法人格について

 公益法人制度改革にともない公益社団法人、もしくは一般社団法人へ2013年11月30日までに移行しなくてはなりません。(社)佐賀青年会議所では組織の形式にこだわらない柔軟性のある組織を目指すべきと考えています。私たち(社)佐賀青年会議所は公益社団法人のメリットやデメリットを踏まえて協議を積み重ねた結果、2008年10月総会において公益社団法人格取得を目指す事を決定し、2008年から2011年にかけて公益社団法人への移行の準備をしてまいりました。

 市民、行政にとっての存在意義を失わないように公益目的事業の比率50%以上を達成し、公益社団法人格取得を目指します。

他団体との協働運動推進

 戦後の青年会議所しかなかった時代と違い、現在は青年会議所を含む多くの市民活動団体があります。それぞれの手法や理念は多少違いますが、これらの団体の目指すものは、「明るい豊かな社会」の実現であり、その活動は私たちと目指すものが変わらないのではないでしょうか。そうした組織と相互の自主性・主体性を尊重した有機的な連携・協力による、まちづくりやひとづくりを「協働」で行うことで、組織によって異なる資源や特性を活かし、社会全体をより良い方向へ向ける事も可能だと考えます。

 我々青年会議所は市民活動団体と行政がお互いに協力できる有機的な連携を中間的な立場で、且つ「主導力」をもった事業を展開し、有機的な連携による持続可能な地域の実現へ向けた、地域の未来をデザインする地域プロデューサーとして市民主体の地域事業を他団体と協働で開催することを目指します。

会員の資質向上

 青年会議所の活動は個人の修練、社会への奉仕、またその活動を支える友情を育む事が基本であり、組織としてのビジネスはありえません。しかし青年経済人として、地域の経済を担うものとして、地域の活性化や地域経済の発展に寄与することができる「未来を切り拓く凛然とした人材」を育成し、率先し行動を起こす事で、地域に求められる団体であり続けなければなりません。

 また、組織として青年会議所メンバーの資質を向上させるきっかけ作りや働きかけを行う事も必要と考えます。まずは、青年会議所活動の原点・ルールを見つめなおし、(社)佐賀青年会議所の活動や運動をしっかり理解した上で、市民の皆様に説明・発信のできる人材育成を行います。そして、新入会員研修においては十分に青年会議所活動の仕組みを理解し、組織運営及び事業計画ができる人材を育成することを目指します。また、例会の運営においては、魅力あるプログラムを構築し発信する事で活気ある雰囲気作りを行い、参加者の資質向上に努めます。

 我々(社)佐賀青年会議所メンバーが資質の向上を行い、多くの市民の皆様と共に活躍できる場を創り、サービスを提供することで地域を変革し、その活動を通じて芯の強さと想像力をもった地域リーダーの育成を行うことが地域経済の活性化につながると考えます。

新しいまちづくり

 少子高齢化による人口減少化社会の到来や経済情勢や社会環境の変化により、地域における社会的、経済的、文化的活動の拠点である中心市街地の活気が失われつつあります。青年会議所は薄れ行くコミュニティーの継承者として、まちづくりのコーディネーターを目指すべきと考えます。

 納涼さが祭りから始めた歴史ある継続事業である「佐賀城下栄の国まつり」は第41回を迎え、その中でも佐賀城下花火大会は毎年市民に喜んでいただけるイベントの一つとなりました。今後も佐賀城下栄の国まつりへの取り組みを検討し、(社)佐賀青年会議所としての関わり方を議論し新たな協力体制を構築していきたいと考えます。

 また、九州人が九州という枠組みで地域を捉え、目の前の諸問題を自立的に克服し、潜在的価値を発揮していくための構想「九州構想」が九州地区協議会にて作成されました。「HEART OF EAST ASIA」つまり日本の地形を考えた時、九州は西のはずれにあたりますが、東アジアという枠組みで考えると、日本の中で東アジアの各主要都市の中心は九州となり、まさに東アジアの心臓という位置にあたります。そのGDPはオランダに匹敵し、世界でも15番前後に位置するなど髙いポテンシャルを秘めています。九州の主要産業は自動車と集積回路そして農業でありますが、豊かな水辺が広がる平野を持つ佐賀県は九州では唯一食料自給率が100%を超える県でもあります。刻々と変化する情勢の中であるからこそ、これからの九州における佐賀の位置付けを考えながら(社)佐賀青年会議所の求める新しい地域像を掲げ、佐賀の魅力を最大限に発揮できる様な新しい地域ビジョンを描いていきたいと考えます。

誇れる郷土愛を醸成する青少年教育事業

 昨今大人たちの仕事の場と生活の場が離れ、こどもたちと大人たちの距離が物理的かつ心理的に遠くなってしまい、こどもたちと大人たちの関係が希薄になりつつある現状を踏まえ、「こどもといっしょにさが検定」「こどもといっしょに災害訓練キャンプ」等を行いました。こどもと大人が一緒になって様々な問題に取り組んでいく事で親子間の交流や世代間の交流、さらには自分達の住んでいる地域の文化や歴史を学べる良いきっかけになったのではないでしょうか。

 私たちが学校現場や地域に出向き、社会人、企業人あるいは地域人としての生き様を身をもって示すことも必要であると考え、「学校へ行こう」事業をNPO法人と連携し実施しました。引き続き、私たち一人ひとりが地域の大人の代表として積極的に教育の現場に関わりを持ち、こどもたちに故郷である佐賀の歴史や魅力を伝えていくことで、「誇れる郷土愛」に溢れる青少年教育を考えていきます。

 

新しい環境運動のかたち

 2007年に発足した「佐賀JCエコアクション隊」は「美しい佐賀を愛する人づくり・まちづくり」をスローガンに5年間のアクションプランを実行しました。2009年4月JR佐賀駅周辺に「路上喫煙禁止地区」が定められ、翌2010年には佐賀市が県内自治体では初となる「環境都市宣言」をしました。これも市民の環境に対する意識醸成を図った環境事業の成果の一つではないでしょうか。昨年で「佐賀JCエコアクション隊」の5ヵ年事業が終了しました。この素晴らしい環境事業の継続性を考えると環境事業に関わるNPO法人等の市民活動団体の立ち上げを(社)佐賀青年会議所で行い、期限を決めて自立させるかたちを目指します。

 青年会議所は基本単年度制ではありますが、あえて期間を限定した複数年事業を行い、(社)佐賀青年会議所を核としたNPO法人等の地域活性化を目指す市民活動団体を生み出していくことも必要だと考えております。そうする事により青年会議所はまた新たな環境事業を行う事が可能であると考えます。

 私たちだけでできることには限界があり、市民を本気にさせる触媒となることでより大きな力を発揮することが出来ると考えられます。今後は、市民や他団体と協働することによるスケールメリットを活かした環境運動を行っていきたいと考えます。

国際交流

 姉妹JCである社團法人台南市新營國際青年商會との交流が、1985年の正式調印以来、本年で28年目を迎えます。今年は両青年会議所の姉妹締結の再調印の年となっております。これまで一年おきにお互いの国を訪問し、交流を重ねることで友情を育んできました。特にこの5年間は国際交流事業に参加するメンバーも年々増加しています。これまでの永きにわたり交流を続けてこられた諸先輩方に対しまして深く感謝と敬意を表します。私たちはこの交流を継続し相互の青年会議所の更なる発展を目指すとともに、この交流の歴史の中で培った国際交流の素晴らしさを、地域の皆さんに広く伝えていくことにより、日本と台湾がさらに友好を深められるような架け橋にしたいと考えます。

結びに

 現在日本は、戦後最大の災難ともいえる東日本大震災からの復興へ向け立ち直ろうとしています。青年会議所が発足したのも同じく、戦後の混沌とした時代に「祖国日本の復興」を目指し設立されました。

 私たちは明るい豊かな社会を築くことを同じ理想とする理念のもとに集まった青年であります。次代の担い手として責任のある私たちは、故郷佐賀の明日のために今日の犠牲を払う気概を持ち、55年の歴史のなかで諸先輩方が勇気と情熱をもって未来に馳せた思いを年へと継承していきたいと思います。

[2012年度 各室活動方針]


 本年度は6室10委員会をもって構成する。

総務室

  • 総会、理事会、常任理事会等、諸会議の設営及び運営
  • ホームページ運用の支援・ 各種メディアプレスリリースへの迅速な対応
  • デジタルライブラリーの構築と運営方法の構築
  • ソーシャルメディアコンテンツの企画・運用
  • 新入会員の積極的勧誘

研修室

  • 会員拡大の促進
  • 会員の資質向上を目指した例会の企画実施
  • 新入会員研修及び情報提供・受付窓口
  • 新入会員の積極的勧誘

協働推進室

  • 市民活動団体との協働推進事業の企画・実施
  • 新入会員の積極的勧誘

国際・青少年室

  • 台南市新營國際青年商會の受入と姉妹締結再調印
  • 誇れる郷土愛を醸成する青少年育成事業の企画
  • 実施・ 新入会員の積極的勧誘

まちづくり室

  • 九州構想を包含した新しいまちづくり事業の企画・実施
  • 新入会員の積極的勧誘

まつり・環境室

  • 第41回佐賀城下栄の国まつりへの協働支援及びイベントの見直し
  • 環境事業に関わるNPO法人等の市民活動団体の立上げ支援及び協働事業の企画・実施
  • 河川清掃活動等近隣地域の方々と協働した環境活動の実施

(C)SAGA JC. All Rights Reserved.